STAR ELEMENTSの二次創作本を読んだ

2020/10/28

アイマス 考察

t f B! P L

秋葉原同人祭にて「STAR ELEMENTS Episode. Crystal」という本を購入しました。

当イベントは終了しましたが、2020/10/28時点でメロン通販では買えるようです。


さてこの本、「階のスターエレメンツ」を題材とした二次創作本なのですが、内容がもはや正史レベルで素晴らしかったです。

話の内容としてはアイドルニューウェーブを受賞したスタエレにプロデューサーがつき、ユニット三人のぶつかり合いを描きながら合同ライブに出場するまでの話。


ミツルギマヤと神埼水桜との因縁は「ミツルギマヤに憧れてアイドルを志すも彼女に裏切られたことにより復讐心に駆られアイドル界の頂点を目指す」という描かれ方をしており、神埼水桜の陰湿さに説得力をもたせるものとなっていました。


その確執はかなりのページ数を割いて描かれており、イメージとしてはコミック版relationsの闇堕ち前の魔王エンジェルと雪月花のやり取りを膨らませたようなものとなっていました。復讐に燃える展開は好きなので刺さりました。


また、作中でプロデューサーが社長からユニット楽曲としてギブミーメタファーを渡されるも実際の合同ライブでは「Episode. Tiara」と「まっすぐ」を披露し、ギブミーメタファーを使えばMVPが取れたと言う社長に対して「こんな箱の中の頂点低すぎますよ」と言い放ったのが印象に残りました。


これはメタ視点としての感想ですが、ギブミーメタファーを披露しない(=まっすぐを披露した)ことは「スタエレがアイマスKRのようなぶつかり合いを直球で描くユニットであることは実際の芸能界でファンは目にしないこと」が意識され形になったものであり、アイドルは人に夢を売るものであるという定義がしっかりなされていることを表しているのではないかと感じました。物語の最後に星梨花に似た少女に対して光駆がかけた言葉からも、おそらくそのような意図があるのではないかと思いました。


また、スタエレの三人が最後まで馴れ合わなかったのも良かったですね。あくまでアイドル界の頂点という同一の目標を持った三人が手を組んでいるという捉え方をしているので私の解釈と一致しました。そして三人とも弱みを見せませんが、これを「弱みを持っているが直接的に見せない」キャラとして描くのではなく、「一貫した芯を持ち自分の強みに自信を持った者」として描かれていたのも良かったです。


個人的にスタエレというユニットはギスギスという形容詞のみで表せるものだとは思っておらず、自分の信じる道を貫くためには衝突をも厭わないという意志を全員が持っているユニットだと解釈しているので、単なるギスギス展開を描くのみではなく、衝突をアイドル活動への情熱に昇華させた描写に見事に落とし込んでいたこの本の展開は完璧に自分の求めていたものとなっていました。


同人誌を買ったのはグリマスがサービス終了して以来なのでかなり久々でしたが、このような本に出会えて良かったと思います。

スタエレのドラマパートやミリオン6thのPr公演の朗読が刺さった方は絶対に損しない出来となっているので、気になった方は是非読んでみてください。


以上です。

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